Zwift FTPトレーニングプラン比較|レベル別おすすめと6週間〜13週間の選び方

「FTPを上げたいけど、Zwiftのトレーニングプランが多すぎてどれを選べばいいかわからない」と悩んでいる方は多いのではないでしょうか。FTP Builder、Build Me Up、TT TuneUpなど、名前を見ただけでは違いがわかりにくく、自分のレベルに合わないプランを選んでしまうと、途中で挫折したり効果が出なかったりする原因になります。

この記事では、ZwiftでFTP向上に効果的な主要トレーニングプランを、期間・強度・ゾーン配分・ユーザーのFTP向上データまで含めて比較します。2026年3月時点の最新情報として、廃止されたプランや新機能についても触れているので、プラン選びの参考にしてください。

目次

Zwiftの構造化プランがFTP向上に効く3つの理由

自己流のトレーニングではなく、Zwiftの構造化プランを使う価値はどこにあるのでしょうか。

まず、トレーニング科学に基づいた負荷と回復のバランスが設計されている点です。FTP向上には、閾値付近やSweet Spot(FTPの88〜94%)での刺激を適切な頻度で入れつつ、回復期間を確保する必要があります。これを自分で設計するのは、トレーニング理論に詳しくない限りかなり難しいものです。

次に、ERGモード対応のスマートトレーナーと組み合わせることで、指定されたパワーを自動的に維持できる点が挙げられます。「今日はFTPの90%で20分」といった指示に対して、ギアやケイデンスに関係なくトレーナーが負荷を調整してくれるため、ターゲットゾーンから外れる心配がありません。

そして、プランには明確な期間と進捗があるため、日々のワークアウトに迷わず集中できます。Zwiftのコーチ陣も「一貫性のある構造化プランに取り組むことが、FTP向上の最大の鍵」と指摘しており、プラン選びそのものよりも「選んだプランを最後までやり切ること」が重要だという点は押さえておきたいポイントです。

FTP向上に使えるZwiftトレーニングプラン全体像【2026年3月版】

Zwiftには現在16のサイクリングトレーニングプランが用意されていますが、FTP向上に直結するプランは主に4つです。それぞれの期間、週あたりの時間、対象レベルを一覧で確認しましょう。

プラン名期間ワークアウト数週平均時間週トレ回数対象レベル
FTP Builder6週間284時間48分4〜5回初心者〜中級者
Build Me Up13週間524時間34分4回中級者〜上級者
TT TuneUp9週間515時間49分6回上級者
Gran Fondo8週間314時間35分4回中級者

このほかにも、復帰者向けのBack To Fitness(13週間、週2回)や、短期間で仕上げたい方向けのFast Track Fitness(4週間、週49分)、Build Me Upの短縮版であるBuild Me Up Lite(4週間)など、状況に応じた選択肢があります。

なお、かつて人気だった「10-12wk FTP Builder」や「4wk FTP Booster」は、2023年10月のZwift 1.49アップデートで統合・再編され、現在は利用できません。旧プランの情報をもとに選ぼうとしている方は注意が必要です。

すべてのプランはZwiftサブスクリプション(月額1,500円・税別)に含まれており、追加料金はかかりません。

FTP Builder|6週間で有酸素ベースを固める初心者向けプラン

FTP Builderは、構造化トレーニングの経験がない方や、Zwiftでのワークアウトにこれから慣れていきたい方に最適な入門プランです。6週間・28ワークアウトで構成されており、1回あたりのセッションは1時間以内が中心となっています。

FTP Builderのゾーン配分と設計思想

このプランの最大の特徴は、全体の76%がZ1(リカバリー)とZ2(エンデュランス)で占められている点です。

ゾーン時間割合
Z1 リカバリー11時間48分41%
Z2 エンデュランス9時間57分35%
Z3 テンポ5時間07分18%
Z4 閾値1時間50分6%

「FTP向上なのに低強度ばかりで効果があるのか」と感じるかもしれませんが、これはピラミッドアプローチと呼ばれる手法です。分厚い有酸素ベースの上にインターバルトレーニングを積み上げることで、持続的なFTP向上の土台を作ります。

週1〜3はファンデーション(Z2持続走)とストレングス(FTP160%での10秒スプリント×10本)が中心で、週4からテンポ(FTPの85〜90%)が本格化します。そして週5〜6でようやくZ4(閾値)のインターバルが登場し、漸進的に強度と時間が増加していく設計です。

FTP Builderのユーザー実績データ

Zwiftフォーラムや海外ブログで報告されているFTP向上データをまとめました。

タイプ開始FTP終了FTP向上幅向上率
10年ブランク後の復帰ライダー133W224W+91W68%
中級者(トレーニング経験あり)209W259W+50W24%
中級者(FTP250W台)255W287W+32W12.5%
初心者(初めての構造化プラン)197W227W+30W15%
初心者(初FTPテスト)約150W171W+21W14%

初心者やブランク明けのユーザーほど大きな向上幅が出やすく、ある程度のベースがあるユーザーでも10〜15%程度の向上が報告されています。

ただし、Zwift Insiderのレビューでは「初期週のファンデーションワークアウトは退屈に感じる」という声も多く紹介されています。強度を求めるユーザーには物足りない可能性がありますが、この基礎期間を飛ばさないことが長期的なFTP向上のカギです。

Build Me Up|13週間でFTPと総合力を底上げする中級者向けプラン

Build Me Upは、USA Cycling Level 1コーチのShayne Gaffney氏(GC Coaching)が設計した本格的なトレーニングプランです。FTPだけでなく、VO2max、閾値持続力、筋力など、サイクリストに必要な能力をバランスよく強化することを目指しています。

13週間・52ワークアウトという長期プランですが、4週ごとにリカバリーウィークが設定されており、体が回復しきらないまま次のフェーズに突入することを防ぐ構成になっています。

Build Me Upの構成と強度の推移

開始時にランプテスト、最終週に20分FTPテストが組み込まれており、プラン前後の成長を客観的に測定できます。

前半(週1〜4)はテンポとスイートスポット(FTPの88〜94%)を中心に有酸素ベースを構築し、中盤(週5〜8)からVO2maxインターバル(FTPの106〜120%で3〜5分)やオーバーアンダー(閾値の上下を往復するインターバル)が本格化します。後半(週9〜12)は強度がさらに上がり、週7〜8、10〜11は週5ワークアウト・5時間超のボリュームになります。特に第11週は合計7時間に達し、2時間セッションが2本含まれるため、このプラン最大の山場です。

代表的なワークアウトとして、Yellow Unicorn(Z3×2分×6セット×3ラウンド+VO2maxインターバル)やBreakfast Return(Z5×30秒とZ2×30秒を交互に繰り返す30/30sインターバル)があり、多様な刺激で飽きにくい設計になっています。

Build Me Upのユーザー実績データ

タイプ開始FTP終了FTP向上幅向上率W/kg変化
中級者(FTP200W台前半)202W246W+44W21.7%2.77→3.42
中上級者(FTP270W台)269W310W+41W15%3.24→3.82
上級者(FTP290W台)290W325W+35W12%
中級者(FTP220W台)223W246W+23W10%3.28→3.67
初心者(FTP165W)165W186W+21W13%2.07→2.53

多くのユーザーが+20W〜+44Wの向上を報告しており、W/kg(体重あたりのパワー)で見ても0.4〜0.6程度の改善が見込めます。

一方で、消化率92.4%でプランをほぼ完遂したにもかかわらずFTPが横ばいだったという報告もあります。考えられる要因としては、プラン外の追加トレーニングによるオーバートレーニング、栄養やリカバリーの不足、FTPの初期設定が不正確だった可能性などが挙げられます。

13週間という長い期間を投資するプランだからこそ、開始前のFTPテストを正確に行い、プラン中の休息と栄養にも注意を払うことが成功の条件です。

TT TuneUp|9週間でFTP付近の持続力を鍛え上げる上級者プラン

TT TuneUpは、タイムトライアルやヒルクライムなど「一定のパワーを長時間維持する力」を高めることに特化したプランです。9週間・51ワークアウト、週6回・平均5時間49分というボリュームは、Zwiftの全プランの中でもトップクラスのハードさです。

TT TuneUpのゾーン配分と特徴

FTP Builderと比較すると、高強度ゾーンの配分が大きく異なることがわかります。

ゾーンFTP BuilderTT TuneUp
Z1〜Z2(低強度)76%59%
Z3 テンポ18%16%
Z4 閾値6%17%
Z5〜Z6(高強度)0%9%

Z4(閾値)の割合が17%と非常に高く、FTP付近での持続走が全体のトレーニングの中心になっています。クルーズインターバル(FTPの92%と97%で交互にTTケイデンスを維持)、スイートスポット(FTPの88〜94%)での長時間持続走、さらにはアネロビック領域(FTPの150%)での30/30sインターバルも含まれます。

週5以降はトレーニングストレスが430〜483まで上昇し、Zwiftフォーラムでは「Week6のAC+Sweet Spotワークアウトは、Zwiftで経験した中で最もハードだった」という声も見られます。

TT TuneUpの成果と注意点

Zwift公式で紹介されている事例では、25マイルタイムトライアルのパーソナルベストが57分48秒から54分09秒へ、約3分39秒の短縮が報告されています。また、屋外での持久力と持続的な努力の管理が向上したという声も複数あります。

ただし「正確なFTP設定だと最後の数週間は不可能」という指摘もあり、FTPを少し低めに設定してスタートすることを推奨する経験者もいます。このプランは、少なくともFTP Builder程度のプランを完遂した経験があり、週6回のトレーニング時間を確保できる上級者向けです。

Gran Fondo|8週間で長距離イベントに備える中級者向けプラン

Gran Fondoは、ロングライドやグランフォンドイベントを目標とするライダーに適した8週間のプランです。FTP向上を直接の目的とはしていませんが、テンポゾーン(Z3、FTPの76〜90%)が全体の36%を占める構成により、結果的にFTP付近の持久力が大幅に向上します。

ゾーン時間割合
Z1 リカバリー7時間29分20%
Z2 エンデュランス10時間20分28%
Z3 テンポ13時間02分36%
Z4 閾値4時間37分13%
Z5〜Z6約1時間12分3%

スイートスポットインターバルからZ2エンデュランスブロック、そしてVO2max範囲の5分サージへとつなぐ、実際のグランフォンドの強度変化を再現したワークアウトが特徴的です。第8週はテーパー(トレーニング量を落として調整)期間となっており、ターゲットイベントに向けてフレッシュな状態で臨める設計です。

海外メディアでは「減量目的にも最適」と評価されており、FTP向上だけでなく体重管理も並行したい方にとって有力な選択肢となります。

あなたに合ったZwiftプランの選び方|3つの判断基準

プランの詳細がわかったところで、実際にどれを選ぶべきか迷う方も多いでしょう。選択の基準は「現在のレベル」「週に使える時間」「目標」の3つです。

あなたの状況おすすめプラン理由
構造化トレーニングが初めてFTP Builder(6週間)低強度中心で無理なく習慣化でき、有酸素ベースを構築
FTPが伸び悩んでいるBuild Me Up(13週間)多様な刺激でFTP停滞を打破、+20W以上の向上実績多数
週6回トレーニングできる上級者TT TuneUp(9週間)Z4が17%の高強度プランでFTP持続力を徹底強化
ロングライドやイベント準備Gran Fondo(8週間)テンポ36%で長距離持久力とFTP付近のパワーを同時強化
ブランクからの復帰Back To Fitness(13週間)週2回・1時間18分の低ボリュームで段階的に戻る
とにかく時間がないFast Track Fitness(4週間)1回30分以内、週49分で最低限の構造化トレーニング

もう1つ重要なのが「プランの接続」です。初心者がいきなりBuild Me UpやTT TuneUpに挑戦すると、強度についていけず挫折するリスクが高くなります。まずFTP Builderで6週間の基礎を作り、その後Build Me Upで13週間の総合強化に進み、さらに高みを目指すならTT TuneUpへ、というステップアップが王道のルートです。

FTPテストはランプテストと20分テストのどちらを選ぶべきか

トレーニングプランを始める前に、現在のFTPを正確に把握しておく必要があります。Zwiftでは主にランプテスト(Ramp Test)と20分テストの2種類が用意されています。

ランプテストは、1分ごとにパワーが段階的に上昇し、限界まで踏み続けるシンプルな方式です。所要時間が短く心理的ハードルが低い反面、アネロビック能力(短時間の高強度運動能力)が高いライダーの場合、FTPが過大評価されやすいという弱点があります。FTPが実際より高く設定されると、プラン中のワークアウトが本来の意図よりもきつくなり、完遂できない原因になります。

20分テストは、20分間の全力走の平均パワーに0.95を掛けてFTPを算出する方式です。ペース配分のスキルが求められるため経験者向けですが、実際のFTP持続力に近い値が得られやすく、プランの強度設定がより適切になります。

初めてFTPテストを受ける方はランプテストで大まかなFTPを把握し、プランの強度が高すぎると感じた場合はFTPを5〜10%下方修正して対応するのがおすすめです。プランを1つ完了したら、次のプラン開始前に20分テストで正確な値を測定すると、より効果的なトレーニングにつながります。

Zwiftプランでの成功率を上げる5つのポイント

どのプランを選んでも、効果を最大化するために共通して押さえておきたいポイントがあります。

6週間ごとにFTPを再テストする。 Zwift公式も推奨しているサイクルです。トレーニングによってFTPが向上しているにもかかわらず古い数値のまま続けると、ワークアウトの強度が相対的に下がり、成長が鈍化します。特にBuild Me Upのような長期プランでは、途中でのFTP再測定が効果に直結します。

初期週の低強度を「退屈」と感じても飛ばさない。 FTP Builderの初期週やBuild Me Upの最初のフェーズは、Z1〜Z2が中心で物足りなく感じがちです。しかし、この有酸素ベース構築期間があるからこそ、後半の高強度ワークアウトに体が適応できます。

後半の山場に備えて栄養と休息を確保する。 Build Me Upの第11週(7時間)やTT TuneUpの週5以降(ストレス430超)は、多くのユーザーが脱落しやすいポイントです。ワークアウト前後の炭水化物摂取と十分な睡眠を意識的に確保してください。

プラン外のライドは追加しすぎない。 グループライドやレースイベントに参加するのは構いませんが、プランのワークアウトに加えて高強度のライドを毎日追加すると、オーバートレーニングのリスクが高まります。プラン中は「プランの完遂」を最優先にしましょう。

FTPが上がらなくても、それだけで「失敗」と判断しない。 消化率90%以上でプランを完遂してもFTPが横ばいだったという報告もあります。FTPテストの結果はコンディションやペーシングに左右されるため、持久力の向上や心拍数の低下、同じパワーでの余裕度の変化など、FTP以外の指標にも目を向けることが大切です。

2026年のZwiftトレーニング環境はどう変わったか

2025年から2026年にかけて、Zwiftのトレーニング環境にはいくつかの変化がありました。

まず、Zwift Academy Roadが2025年は休止となり、代わりにZwift Campシリーズ(Baseline、Build、Breakthrough)が実施されました。これはトレーニングプランというよりイベント形式のプログラムで、パワーカーブの測定や期間限定のワークアウトチャレンジを通じてパフォーマンスを高める取り組みです。Zwift Academyは2026年に第10回記念として復活が予定されています。

次に、サードパーティとの連携が大幅に強化されました。2024年にZwiftが構造化ワークアウトAPIを公開したことで、XertやFasCat、Join.CCといったトレーニングプラットフォームがZwiftと直接統合できるようになっています。TrainerRoadとの統合も示唆されており、Zwift公式プランだけでなく、外部コーチのプランをZwift上で実行するという選択肢も広がっています。

Zwift公式のプランは「汎用的」な設計であり、個別のコーチングほどのパーソナライズはされていません。より自分に合った細かなプラン設計を求める場合は、TrainingPeaksやXertとの連携を活用するという手段もあるため、覚えておくと良いでしょう。

FTP Builder・Build Me Up・TT TuneUpの違いとよくある疑問

FTP Builderが簡単すぎると感じたらBuild Me Upに切り替えるべき?

FTP Builderの初期週が簡単に感じるのは設計通りです。週5〜6の閾値開発フェーズまで取り組んでから判断することをおすすめします。それでも明らかに負荷不足と感じる場合は、FTP Builderを中断してBuild Me Upに移行するのも選択肢の一つです。

Build Me Upは週にどれくらいの時間が必要?

週4回・平均4時間34分が目安ですが、後半(週7〜11)は週5回・5〜7時間に増えます。週に10時間程度のトレーニング時間を確保できるかが、完遂の分かれ目です。

TT TuneUpを短縮して取り組むことはできる?

TT TuneUpは最短5週間に短縮可能です。ただし、週6回のトレーニング頻度は変わらないため、1週間あたりの時間的負担は軽減されません。

プラン中にFTPが上がったらワークアウトの強度は自動で変わる?

Zwiftでは、FTPを更新すると以降のワークアウトの絶対パワー値が自動的に再計算されます。プラン途中でFTPテストを行い数値を更新すれば、残りのワークアウトが新しいFTPに基づいた強度に調整されます。

まとめ:FTPを着実に伸ばすためのプラン選びと継続のコツ

ZwiftのFTPトレーニングプランは、レベルと目的に応じて選ぶことで効率的にパフォーマンスを向上させる強力なツールです。

構造化トレーニングが初めてならFTP Builder(6週間)で有酸素ベースを作り、FTPの伸び悩みを打破したいならBuild Me Up(13週間)で多角的に鍛え、FTP付近の持続力をさらに高めたい上級者はTT TuneUp(9週間)に挑戦する、というステップアップが効果的です。

どのプランを選んでも、最も大切なのは「最後までやり切ること」。プラン選びに時間をかけすぎるよりも、今の自分に近いレベルのプランを選んでまず始めてみてください。

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