SPDペダルを使っていて、クリップインがうまくいかずヒヤッとした経験はありませんか。信号待ちからの発進で焦ってペダルをキャッチできなかったり、トレイルで再乗車するときにもたついてしまったり。従来のSPDクリートは「つま先をペダルに引っかけて踏み込む」という動作が必要で、慣れていても完璧にはいかないものです。
そんなSPDユーザーの悩みを解決するのが、シマノが2025年8月に発売した新型クリート「CL-MT001」です。実に30年ぶりとなるSPDクリートの大幅アップデートで、最大の特徴は「マルチエントリー」機能。つま先からだけでなく、かかとからでも、真上から踏み込むだけでもペダルに装着できるようになりました。
しかも既存のSPDペダルやシューズとの完全互換性を維持しているため、クリート交換だけで新しい体験が得られます。この記事では、CL-MT001の特徴や従来品との違い、どんな人におすすめかを詳しく解説します。
シマノ CL-MT001が注目されている理由

シマノのSPDシステムは1990年に登場して以来、世界中のサイクリストに愛用されてきました。マウンテンバイク、グラベル、シクロクロス、そして通勤まで、幅広いシーンで使われる定番のビンディングシステムです。
そのSPDクリートが約30年ぶりにアップデートされたということで、自転車業界では大きな話題となっています。シマノはペダルとクリートのインターフェースをゼロから再設計し、「信頼性の高いSPDの特性はそのままに、現代的な使いやすさと多様性を融合させた」と説明しています。
発売以来、Amazonでは過去1か月で100点以上が購入されるなど、着実に人気を集めています。シマノブランドへの信頼性と、30年ぶりという話題性が相まって、多くのサイクリストが注目しているクリートです。
基本スペック
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| 型番 | ICLMT001 |
| 材質 | アルミニウム |
| 重量 | 50g(ペア) |
| カラー | ブラック |
| 取付方式 | 2ボルト |
| エントリー方式 | マルチエントリー(つま先・かかと・真上から) |
| リリース方式 | シングルリリース(横へひねり) |
| 互換性 | 全ての既存2ボルトSHIMANO SPDペダルおよびシューズ |
| 生産国 | 日本 |
CL-MT001はアルミニウム素材を採用しており、軽量かつ耐久性に優れています。重量はペアで50gと従来モデルとほぼ同等なので、重量増を気にする必要はありません。日本製というのも安心感があるポイントです。
注目したい機能
マルチエントリー機能
CL-MT001最大の特徴が「マルチエントリー」です。従来のSH51クリートはつま先をペダルに引っかけてから踏み込む一方向のエントリーのみでしたが、CL-MT001は3つの方向からペダルに装着できます。
つま先からかかと方向へ押し込む従来の方法に加え、かかとからつま先方向へ押し込む方法、そして真上から踏み込むだけの方法が可能になりました。特に真上から踏み込むだけで装着できるのは画期的で、テクニカルな場面で足を外した後の再装着がスムーズになります。
エンデューロやオフロードでテクニカルな地形を走る際には素早い再装着が求められますし、シクロクロスやグラベルレースでは再乗車時の迅速なペダリング再開が重要です。また、ビンディングペダル初心者にとっては直感的で安心感のある装着体験を提供してくれます。
テーパー形状による歩きやすさの向上

CL-MT001はクリート本体を薄くし、エッジをテーパー形状にすることで歩行時の引っかかりを低減しています。従来のクリートは先端が角張っていたため、舗装路を歩くときにカチャカチャと音が鳴ったり、引っかかって歩きにくかったりすることがありました。
新しいテーパー形状により、歩行時の静粛性が向上し、クリートの摩耗も低減されています。コンビニに立ち寄ったり、カフェで休憩したりする際の歩きやすさは、ロングライドやライフスタイルサイクリングを楽しむ人にとって嬉しいポイントです。
既存SPDシステムとの完全互換性
CL-MT001は、すべての既存2ボルトSHIMANO SPDペダルおよびシューズと完全な互換性があります。これはとても重要なポイントで、現在使っているペダルやシューズを買い替える必要がなく、クリート交換だけで新しい機能を享受できるということです。
XTRからDEOREまで、どのグレードのSPDペダルでも問題なく使用できます。既存の装備をそのまま活用しながら、性能と使いやすさを向上できるのは、コストパフォーマンスの面でも魅力的です。
利用者から評価されている点
クリップインの容易さ
CL-MT001を使用したユーザーからは「楽にハマるし外せる」「どの様に踏んでもハマる」といった評価が寄せられています。特にSH51からの交換組からは、嵌め損なったときでも力を掛けてやると嵌るのが良いという声があり、マルチエントリー機能の恩恵を実感している人が多いようです。
従来のクリートでは、正確な位置に足を置かないとクリップインできないことがありましたが、CL-MT001は多少位置がずれていても装着できる柔軟性があります。これにより、ライド中のストレスが軽減され、ペダリングに集中できるようになります。
歩行時の静粛性
「歩いているときのカチャカチャクリートが当たる音が少なくなった」「クリート先端が路面に当たらず静かに歩けるのは思わぬ恩恵だった」といった評価も多く見られます。ロードバイクユーザーにとっては恩恵が少ないという声もありますが、MTBやグラベル、通勤で使う人にとっては実感しやすいメリットです。
歩きやすさの向上は、日常的にSPDを使う人ほど違いを感じられるポイントと言えます。
初心者でも扱いやすい
ビンディングペダルデビューを検討している人にとって、CL-MT001は良い選択肢です。「初めてのビンディングなので、これに決めました。装着も脱着もスムーズで快適です」という初心者からの評価もあり、ビンディングペダルへのハードルを下げてくれる製品として評価されています。
購入前に知っておきたいポイント
リリースはシングル方向のみ
CL-MT001はマルチエントリーですが、リリース(外す動作)は従来通りかかとを外側にひねるシングル方向のみです。これまでマルチリリースクリート(SM-SH56)を使っていた人は、外す感覚が変わるので注意が必要です。
マルチリリースクリートは上方向に足を引き抜くだけでも外れるため、とっさの場面で外しやすいというメリットがあります。CL-MT001はクリップインは簡単になりましたが、外す動作は従来のシングルリリースと同じなので、この点は事前に理解しておく必要があります。
クリートナットは別売り
型番「ICLMT001」の製品にはクリートナットが含まれていません。新しいシューズに取り付ける場合や、既存のナットが劣化している場合は、クリートナット付きの製品(ICLMT0012)を選ぶか、別途ナットを用意する必要があります。
既存のシューズでクリートを交換するだけであれば、すでに取り付けられているナットをそのまま使えるので、ナットなしの製品で問題ありません。
劇的な変化を期待しすぎない
海外メディアのレビューでは「革命ではないが、確実な進化」「小さいが確実な改善」といった評価がされています。現在のSPDクリートで特に不満がない人にとっては、わざわざ交換するほどの劇的な変化は感じにくいかもしれません。
ただし、クリートは消耗品なので定期的な交換が必要です。次にクリートを交換するタイミングでCL-MT001を選べば、コストをかけずに新しい機能を試せます。
他の製品と比べて
| 項目 | CL-MT001(新型) | SM-SH51 | SM-SH56 |
|---|---|---|---|
| エントリー方式 | マルチエントリー | シングル(つま先から) | シングル(つま先から) |
| リリース方式 | シングル | シングル | マルチ |
| 歩きやすさ | テーパー形状で向上 | 標準 | 標準 |
| 価格(税込) | 約2,000円 | 約1,300〜1,700円 | 約1,400〜1,700円 |
| おすすめユーザー | 初心者、MTB/グラベル、通勤 | コスト重視 | とっさに外したい人 |
従来モデルとの最大の違いはエントリー方式です。SM-SH51もSM-SH56もつま先からの一方向エントリーのみですが、CL-MT001は3方向からの装着が可能です。
価格はCL-MT001がやや高めですが、数百円の差で新機能が得られると考えれば、コストパフォーマンスは悪くありません。マルチリリース機能が必要な人はSM-SH56を、コストを最優先する人はSM-SH51を、使いやすさを求める人はCL-MT001を選ぶと良いでしょう。
購入前によくある質問
今使っているSPDペダルで使えますか?
はい、すべての既存2ボルトSHIMANO SPDペダルと互換性があります。XTR、XT、SLX、DEOREなど、どのグレードのペダルでも問題なく使用できます。他社製のSPD互換ペダルについては、メーカーに確認することをおすすめします。
SH51やSH56から交換する際の注意点は?
取り付け方法は従来と同じ2ボルト方式なので、特別な作業は必要ありません。ただし、SM-SH56のマルチリリースに慣れている人は、CL-MT001のシングルリリースに慣れるまで少し時間がかかるかもしれません。
クリートナット付きとナットなしの違いは?
クリートナット付き(ICLMT0012)はクリートとナットがセットになった製品です。新しいシューズに取り付ける場合はナット付きを、既存のシューズでクリート交換するだけならナットなし(ICLMT001)で問題ありません。
ロードバイクでも使えますか?
SPDペダルを装着しているロードバイクであれば使用できます。ただし、ロード用のSPD-SLペダルとは互換性がありませんのでご注意ください。
どこで買える?
CL-MT001は主要な自転車ショップやオンラインストアで購入できます。
シマノ公式オンラインストアでは税込2,043円で販売されており、購入日より2年間の保証が付きます。11,000円以上で送料無料となるため、他のパーツとまとめて購入するのがお得です。
Amazonでは税込1,855円前後で販売されており、Prime会員なら翌日配送も可能です。公式ストアより少し安く購入できるため、すぐに欲しい人やコストを抑えたい人にはおすすめです。
まとめ
シマノ CL-MT001は、30年ぶりのアップデートとなる新型SPDクリートです。最大の特徴であるマルチエントリー機能により、つま先から、かかとから、真上から踏み込むだけでもペダルに装着できるようになりました。テーパー形状による歩きやすさの向上も、日常的にSPDを使う人には嬉しいポイントです。
CL-MT001が向いているのは、ビンディングペダル初心者でクリップインに不安がある人、MTBやグラベル、シクロクロスでテクニカルな場面が多い人、通勤などで頻繁に足を外す機会が多い人、そして歩行時のクリート音や引っかかりが気になる人です。
一方で、マルチリリース機能が必要な人や、現在のクリートで特に不満がない人は、従来モデルでも十分かもしれません。
既存のSPDペダルやシューズとの完全互換性があるため、クリート交換だけで新しい体験が得られます。次のクリート交換タイミングで、30年ぶりの進化を試してみてはいかがでしょうか。
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