FTP BuilderのWeek 4に突入すると、これまでの基礎構築フェーズから一段階進み、スイートスポットゾーンを活用したトレーニングが増えてきます。スイートスポットゾーンは、多くのライダーにとって「きついけれど持続可能な負荷」と感じられる強度で、FTPを効率良く向上させるために最適なトレーニングゾーンです。
4週目のトレーニング内容を振り返る
全体の目的と流れ
この週のメニューは、バランスよく高強度と低強度を組み合わせ、効率的にFTPを向上させることを目的としています。
- Foundationセッションでは、持久力と心肺機能を鍛えながら、ケイデンス変化に対応する柔軟性を高めます。
- IntermittentセッションとTempoセッションでは、高負荷のインターバルや持続的なテンポライドによって心肺機能と筋力を向上させます。
- 最後にActive Recoveryで疲労をリセットし、次週のトレーニングに向けた回復を促します。
ワークアウト時間:1時間6分

- 内容
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- FTPの73%前後の負荷を中心に、ケイデンス(回転数)を85〜100rpmの範囲で変化させるセッション。
- 長時間の一定負荷トレーニングを行い、途中でケイデンスを変化させることで、神経系の適応も狙います。
- 最後は低強度(40〜53% FTP)でのクールダウン。
- 目的
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- 持久力向上:FTPの73%前後のゾーンは、心肺機能を鍛えながら疲労を溜めすぎない強度で効率的に持久力を向上させます。
- ケイデンスの柔軟性:高回転と低回転を交互に取り入れることで、様々な場面に対応できる筋持久力を養います。
- 心肺機能の適応:一定負荷での長時間のペダリングは、心肺への負荷を高め、持久力の向上を促します。
ワークアウト時間:1時間2分

- 内容
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- 高負荷(88%〜100% FTP)のインターバルトレーニングが中心。
- 短時間の高回転(105rpm)や低回転(70rpm)のインターバルを組み合わせ、心肺機能と筋力を鍛えます。
- FTPの88%での持続的なライドと、FTP100%での短時間インターバルを交互に実施。
- 目的
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- FTP向上:短時間の高強度インターバルで、筋力と心肺機能を効率的に鍛えます。
- 高負荷への耐性:FTP近くの強度を繰り返すことで、筋肉と心臓を強い負荷に適応させます。
- パワーの安定性:高回転と低回転を組み合わせることで、さまざまなライディングシチュエーションに対応できる能力を強化します。
ワークアウト時間:58分

- 内容
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- Day 1と似た内容で、FTPの73%前後を中心としたトレーニング。
- ケイデンス変化や短時間のインターバルを取り入れ、筋肉と心肺機能の調和を図ります。
- 目的
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- 筋持久力の強化:適度な負荷での長時間のトレーニングは、筋肉の疲労耐性を向上させます。
- 神経系の適応:ケイデンス変化により、様々な回転数に対応するスキルを磨きます。
- 心肺機能の維持と向上:一定の負荷を維持することで、心肺機能を継続的に鍛えます。
ワークアウト時間:1時間22分

- 内容
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- 高負荷(88%〜100% FTP)でのテンポトレーニング。
- 長時間の持続的な高負荷ライドと短時間の高強度インターバルが組み合わされています。
- 特に後半では、100% FTPでの短時間ライドが繰り返されるため、集中力とパワーが試されます。
- 目的
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- 長時間のパフォーマンス向上:FTP近くの負荷での持続力を鍛えることで、レースや長距離ライドへの耐性を高めます。
- 筋力と心肺機能の強化:高負荷でのトレーニングは、筋肉と心肺の両方に強い刺激を与えます。
- スピード持久力の向上:テンポトレーニングは、一定速度を維持する能力を向上させます。

- 内容
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- 低負荷(53%〜73% FTP)でのリカバリートレーニング。
- ケイデンスを85〜100rpmの範囲で変化させながら、軽めのペダリングを行います。
- 目的
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- 疲労回復:筋肉の疲労を軽減し、次のトレーニングに備えます。
- 血流促進:低負荷でのペダリングにより、血流を促進して老廃物を除去します。
- 回復力の向上:アクティブリカバリーは、身体を完全に休ませるよりも効果的に回復を促します。
Week 4の総括と次へのステップ
Week 4では、単にスイートスポットでの一定負荷トレーニングだけでなく、インターバル形式でスイートスポットを取り入れているのも特徴的でした。
たとえば、88%〜100% FTPでの短時間のインターバルを繰り返すトレーニングでは、負荷が高い中でリズムよくペダリングを続けることが求められました。この形式では、以下のような効果を感じました:
- 短いリカバリー区間の間に心拍数を素早く回復させる能力が鍛えられる。
- 高負荷を繰り返すことで、レース中のスパートやアタックに必要な強度をシミュレーションできる。
- 筋肉の回復能力も向上し、次のインターバルに備える力がつく。
これらは、FTPを向上させるだけでなく、実戦的なスキルを磨くトレーニングでもあると感じました。
次のWeek 5では、さらに負荷が高まることが予想されます。そのため、リカバリーをしっかりと行い、栄養補給や睡眠などにも気を配りながら、トレーニングに取り組んでいきましょう!