git pull 徹底解説｜コマンド早見表

git pullとは？基本知識

git pullとは、リモートリポジトリの変更内容をローカルリポジトリに取得し、現在の作業ブランチにマージするコマンドです。

主にチーム開発でよく使われ、次のような場面で使用します。

• チームメンバーが行った変更を自分のローカル環境に取り込みたいとき
• リモートリポジトリにある最新の変更を取得したいとき

git pullは、『git fetch』と『git merge』という二つの処理を一度に行ってくれる便利なコマンドです。

git pullの基本コマンド

git pullの基本的な使い方は以下の通りです。

git pull [リモート名] [ブランチ名]

実際の例：

git pull origin main

リモート名やブランチ名を省略した場合は、現在のブランチが追跡しているリモートブランチからpullされます。

git pullの手順と流れ

git pullの基本的な使用手順は以下の通りです。

1. 現在のブランチを確認（git branch）
2. 最新の変更を取得（git pull origin ブランチ名）
3. 変更がローカルに反映される（自動マージ）

具体例：

# 現在のブランチを確認
git branch

# 最新の変更を取得・反映
git pull origin main

これでリモートリポジトリの最新変更がローカルに反映されます。

git pullでブランチ指定

特定のブランチからpullしたい場合は、次のように指定します。

git pull origin ブランチ名

具体例：

git pull origin develop

これにより、指定したブランチ（ここではdevelop）の内容をローカル環境に取得・反映できます。

git pullとfetchの違い

git pullとgit fetchは似ていますが、次のような違いがあります。

• git pull：リモートの変更を取得してローカルに自動でマージする（fetch + merge）
• git fetch：リモートの最新情報を取得するだけで自動マージは行わない

fetchの場合は、取得した後に手動でmergeを行う必要があります。

具体例：

# fetchの場合（手動マージが必要）
git fetch origin
git merge origin/main

# pullの場合（自動マージ）
git pull origin main

状況に合わせて使い分けましょう。

git pullよくあるエラー

git pullを実行する際によくあるエラーと対処法は以下の通りです。

• 競合（コンフリクト）が発生した場合
  競合箇所を手動で修正し、再度コミットしてください。
• ローカルの変更が競合する場合
  ローカルの変更を一旦コミットまたは退避（stash）してからgit pullを実行します。

具体例（stashを使う場合）：

git stash
git pull origin main
git stash pop

• リモートリポジトリが見つからない
  リモート名やURLを再確認し、設定が正しいか確認します。

git pull使用時の注意点

git pullを使う際の主な注意点は以下の通りです。

• pullする前にローカルの作業をコミットまたはstashしておくこと
• pull後に競合が起きた場合は、手動で修正が必要になるので注意
• pullする前には必ず現在のブランチを確認すること（間違ったブランチに変更を取り込まないため）

これらの注意点を押さえ、安全にgit pullを活用しましょう。

git pull便利コマンド集

よく使われるgit pullの便利なコマンドをまとめました。

• リモートの最新変更を取得・マージ

git pull origin main

• 現在のブランチに対応するリモートブランチからpull

git pull

• リベースを使ってpull（マージコミットを作らない）

git pull --rebase origin main

• 強制的に上書きしてpull（ローカル変更が消えるので注意）

git fetch origin main
git reset --hard origin/main

用途に応じて使い分けることで、効率的に作業できます。

git pullコマンド早見表

最後に、git pullのコマンド早見表をまとめました。

git pullを使いこなして、スムーズで安全な開発を行いましょう。