GA4ブログ分析入門:見るべき「6つの指標」と具体的な改善アクション

「Googleアナリティクス(GA4)をブログに導入してみたけれど、画面が複雑でどこを見ればいいのか分からない…」
「アクセス解析でブログを改善したいけど、何から手をつければいいの?」

ブログを運営していると、一度はこんな壁にぶつかるかもしれませんね。多機能なGA4は、確かに最初は少し難しく感じるものです。

でも、心配いりません!

この記事では、ブログ運営を始めたばかりのあなたに向けて、GA4で「まず、ここだけは見ておきたい」6つの基本指標の詳しい見方と、その数字からブログ改善の具体的なヒントを見つけるための考え方、そして分析する上での注意点を、実際の画面イメージと共に解説します。最後に、基本指標の簡単なまとめ表も用意しました。

この記事を読めば、GA4を使ったブログ改善の「はじめの一歩」を踏み出せるはずです。

目次

なぜGA4でブログを分析するの?

「なんとなく記事を書いているだけ」の状態から一歩進むために、GA4はあなたのブログ運営の強力な羅針盤となります。データを見ることで、以下のようなことが分かり、あなたのブログの目標達成(例:読者を増やす、収益を上げる、ファンを作るなど)に役立ちます。

  • どんな人が読んでくれているか? (読者層の理解)
  • どの記事が人気なのか? (コンテンツ評価と強化)
  • どこからブログに来てくれているか? (効果的な集客経路の特定)
  • ブログのどこに改善点がありそうか? (課題発見と改善策の立案)

勘や思い込みに頼るのではなく、データに基づいた判断で、より効果的なブログ運営を目指しましょう。

分析を始める前に:GA4画面の基本

GA4を開くと、様々なグラフや数字が表示されます。まずは落ち着いて、画面左側のメニューに注目してみましょう。今回紹介する指標の多くは、「レポート」セクションの中にあります。

GA4のレポートは主に左側のメニューからアクセスします

GA4で見るべき6つの基本指標【初心者向け】

では、具体的に見ていく指標です。各指標の説明と、改善につなげるためのチェックポイント、そして実際の画面イメージを解説します。

1. ユーザー(Users)

ユーザー属性>ユーザー属性の詳細

ユーザー(Users)
  • これって何? :あなたのブログを訪れた「人数」(特定の期間内に訪れた、重複しないユーザーの数)。
  • なぜ大事? :ブログがどれだけの人にリーチしているか、全体的な影響力を知る基本の数字です。
  • 見るポイント・改善のヒント
    • 傾向を見る:先週や先月と比べて増えているか? 減っているか? まずは変化の傾向を掴みましょう。
    • 増やすには?:SNSでの発信を増やす、SEO対策で検索流入を狙う、新しい切り口の記事を投稿するなど、ブログを知ってもらう機会を増やす施策を考えます。
    • 質も意識する:ただ増やすだけでなく、後述するエンゲージメント率なども見て、質の高い読者が増えているか確認しましょう。(指標同士の関連性の例)

2. 表示回数(Views)

エンゲージメント>ページとスクリーン

  • これって何? :ブログ内のページが「何回見られたか」の合計回数。以前の「ページビュー(PV)」に相当します。
  • なぜ大事? :ブログ全体のコンテンツが、どれだけ活発に読まれているかを示します。
  • 見るポイント・改善のヒント
    • ユーザー数とのバランスを見る:「表示回数 ÷ ユーザー数」で、一人あたり何ページ見てくれているかの目安が分かります。この数値が高いほど、ブログ内を回遊してくれていると言えます。
    • 回遊性を高めるには?:記事内に「あわせて読みたい」などの形で関連記事へのリンク(内部リンク)を設置する(読者が他の記事を見つけやすくなるため効果的)、カテゴリーを整理して見やすくする、などの工夫が考えられます。

3. エンゲージメント率(Engagement Rate)

集客>トラフィック獲得

エンゲージメント率(Engagement Rate)
  • これって何? :「ブログにしっかり関心を持ってくれた訪問の割合」。(1)10秒以上滞在、(2)2ページ以上閲覧、(3)特定の操作(コンバージョン)のいずれかを満たした訪問(セッション)の割合です。
  • なぜ大事? :単なる訪問数だけでなく、コンテンツが読者にちゃんと響いているか、その「質」を示す重要な指標です。
  • 見るポイント・改善のヒント
    • 目標は高く持つ(でも気にしすぎない):一般的に高い方が良いですが、ブログのジャンルや集客方法によって目安は異なります。まずは自分のブログの過去データと比較して改善を目指しましょう。
    • 率が低い場合は?
      • タイトルと内容が合っているか?(期待外れになっていないか確認)
      • 導入文で読者の心(悩みや興味)をつかめているか?
      • 文字ばかりで読みにくくないか?(画像、図解、箇条書きなどを活用)
      • スマホで表示崩れなど読みにくくないか?(レスポンシブデザイン確認)
      • 関連性の高い内部リンクで次の行動を自然に促せているか?

4. 平均エンゲージメント時間(Average Engagement Time)

エンゲージメント>概要

平均エンゲージメント時間(Average Engagement Time)
  • これって何? :ユーザーがあなたのブログのページを「実際にアクティブに見ていた時間」の平均。ただタブを開いているだけではカウントされにくいです。
  • なぜ大事? :読者が記事コンテンツにどれくらい集中し、時間を費やしてくれているかの目安になります。
  • 見るポイント・改善のヒント
    • 記事の長さと照らし合わせる:読むのに5分かかりそうな記事のエンゲージメント時間が30秒だったら、内容に問題があるか、読みにくい可能性があります。(極端に短い場合の失敗例)
    • 時間が短い場合は?
      • 専門用語が多すぎないか?(分かりやすい言葉に置き換える)
      • 結論や要点が分かりにくい構成になっていないか?(PREP法などを意識する)
      • 読者の疑問にしっかり答えられているか?(情報の網羅性を高める)
      • 動画の埋め込みや、インタラクティブな要素など、滞在時間を延ばすコンテンツは導入できないか?

5. セッションの参照元 / メディア(Session source / medium)

集客>トラフィック獲得

セッションの参照元 / メディア(Session source / medium)
  • これって何? :読者が「どこから(参照元)」「どのような経路で(メディア)」ブログに来たかを示す情報。(例: google/organic[自然検索], twitter.com/social[SNS]など)
  • なぜ大事? :どの集客チャネル(SEO、SNS、紹介など)が効果を上げているか、または課題があるかを把握できます。
  • 見るポイント・改善のヒント
    • 流入元ごとの質を見る:例えば、「google / organic」からのユーザーはエンゲージメント率が高いか? 特定のSNSからのユーザーは滞在時間が短いか? など、流入元別に他の指標と組み合わせて分析します。
    • 力を入れている経路を確認:もしTwitterでの発信に力を入れているなら、「twitter.com / social」からの流入が増えているか、質はどうかを確認します。効果が出ていなければ、発信内容や方法(投稿時間、ハッシュタグ、画像添付など)を見直します。
    • 想定外の流入元は?:思わぬサイトから紹介されている(referral)場合もあります。そのサイトを訪れて御礼を伝えたり、連携の可能性を探ったりするのも良いでしょう。

6. 表示回数の多いページ(Top Viewed Pages)

エンゲージメント>ページとスクリーン

表示回数の多いページ(Top Viewed Pages)
  • これって何? :あなたのブログの中で「よく見られている記事」のランキング。
  • なぜ大事? :読者のニーズや興味関心がどこにあるのかを直接的に示してくれます。コンテンツ戦略の核となる情報です。
  • 見るポイント・改善のヒント
    • 人気の理由を考える:なぜこの記事はよく読まれているのか?(キーワードが良い? タイトルが刺さる? 情報が網羅的? 時事ネタ?)その理由を他の記事にも活かせないか考えます。
    • 人気記事をさらに活用
      • 情報を最新の状態に保つ(定期的なリライト)。
      • 関連性の高い他の記事への内部リンクを追加して回遊を促す(読者の満足度向上にも繋がる)。
      • 収益化記事であれば、アフィリエイトリンクやCTA(行動喚起)の配置や文言を見直す。
      • この記事を軸に、関連する深掘り記事やまとめ記事を作成する。
    • 読まれていない記事:タイトルや構成の見直し、情報の追加、内部リンクの設置などで改善を図るか、思い切って非公開にする(低品質な記事はブログ全体の評価を下げる可能性もあるため)という判断も必要です。

基本6指標のまとめ(早見表)

ここで、紹介した6つの基本指標の要点を簡単な表にまとめます。詳しい内容は本文をご確認ください。

指標名 (Metric Name)概要 (Overview)チェックポイント (Key Checkpoint)
1. ユーザー (Users)訪問した人数 (訪問者数)全体の規模・リーチの変化
2. 表示回数 (Views)ページが見られた回数 (PV)コンテンツの閲覧量・回遊性 (ユーザー数比)
3. エンゲージメント率 (Engagement Rate)関心を持った訪問の割合 (質)読者の関心度・コンテンツのマッチ度
4. 平均エンゲージメント時間 (Avg. Engagement Time)実質的な閲覧時間の平均 (集中度)コンテンツの魅力・読了度合い
5. セッションの参照元/メディア (Source/Medium)どこから来たか (流入経路)効果的な集客チャネル・流入元ごとの質
6. 表示回数の多いページ (Top Pages)よく見られている記事 (人気コンテンツ)読者のニーズ・コンテンツ戦略のヒント

分析する上での注意点

データは強力なツールですが、使い方を間違えると誤った結論を導きかねません。以下の点に注意しましょう。

  • 適切な期間で見る: 昨日1日だけのデータで一喜一憂せず、最低でも1週間、できれば1ヶ月以上の期間で傾向を見ましょう。GA4画面右上の日付範囲セレクターで期間を選べます。先週比、先月比などで比較するのが基本です。(例:「1日だけ見てアクセス半減!と慌てない」)
    日付範囲セレクター
  • 複数の指標を組み合わせる: 「表示回数」が多くても「エンゲージメント率」が低ければ、タイトルで釣って内容は期待外れかもしれません。「ユーザー数」だけでなく、訪問の「質」を示す指標も合わせて見ることが重要です。(例:「ユーザー数だけ見て人気ブログだと勘違いしない」)
  • 他人と比較しすぎない: ブログのジャンルや運営歴、目的によって指標の平均値は大きく異なります。他のブログの数値と比べて落ち込む必要はありません。まずは「過去の自分のブログ」と比較して、成長しているか、改善しているかを見ることに集中しましょう。
  • データは万能ではない: GA4の数値は非常に有用ですが、それが全てではありません。読者からのコメント、SNSでの反応、自身の感覚なども含めて、総合的にブログの状態を判断しましょう。

分析から改善へ:具体的な最初の一歩

さて、基本指標と注意点が分かりました。では、どうやって改善につなげるか? 難しく考えず、まずは以下のステップで試してみましょう。

  1. 決まった時間にチェックする習慣をつける: 週に1回、15分でも良いので、GA4を開いて今回紹介した指標を確認する時間を作りましょう。
  2. 「変化」に気づく: 「先週よりユーザーが増えたな」「A記事のエンゲージメント率が下がったな」「Twitterからの流入が減ったな」など、まずは変化点を見つけます。
  3. 「なぜ?」を考える: その変化がなぜ起こったのか、仮説を立ててみます。「新しい記事Bが検索上位に入ったからユーザーが増えた?」「A記事、情報が古くなったかな?」「最近Twitterの投稿頻度が落ちたから?」など。
  4. 小さな「テスト」をしてみる: 仮説に基づいて、何か一つ試してみましょう。
    • 簡単なシミュレーション例:
      • 気づき:記事Xの平均エンゲージメント時間が短い(30秒)。記事を読むのに3分はかかりそうなのに。
      • 仮説:導入文が分かりにくく、すぐ離脱されているのでは?
      • テスト:導入文を、読者の悩みに寄り添う形に書き直してみる。
      • 結果確認:翌週、記事Xの平均エンゲージメント時間が改善したかチェックする。
  5. 結果をまたチェックする: 試したことがどう影響したか、次のチェック時に確認します。

この「データを見る → 気づく → 考える → 試す → 結果を見る」という小さなサイクルを回していくことが、ブログ改善の基本であり、一番の近道です。

まとめ

GA4は、決してデータ分析の専門家だけのものではありません。今回ご紹介した6つの基本指標に注目し、分析の注意点を押さえれば、初心者でも十分にブログ改善のヒントを得ることができます。

完璧を目指さず、まずはデータに触れることから始めてみてください。そして、小さな「気づき」と「試行錯誤」を繰り返す中で、あなたのブログはきっと成長していくはずです。この記事が、そのきっかけとなれば幸いです。

基本指標に慣れてきたら、次は「コンバージョン設定」で具体的な成果(アフィリエイトリンクのクリック、メルマガ登録など)を計測したり、「探索レポート」でより自由にデータを深掘りしたりすることにも挑戦してみましょう。

さあ、まずはあなたのGA4を開いて、ブログの健康状態をチェックすることから始めてみませんか?

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