Zwiftで速くなりたい!でも、レベルもゲーム内通貨「Drops」もまだ十分じゃない…。
「今の自分のレベルで、何を買うのが一番コスパが良いんだろう?」
「どのタイミングで、どのフレームやホイールに投資すべき?」
そんな悩みを抱えるZwifterは少なくありません。Zwiftには数多くのバイクフレームやホイールが存在し、それぞれ異なる性能(特にエアロ性能と軽量性)を持っています。賢く機材を選ぶことは、レースでの勝利や自己ベスト更新への近道です。
この記事では、あなたのZwiftレベルに合わせて、どのタイミングでどの機材(フレームやホイール)に投資するのが最適かという**「購入戦略」に焦点を当てます。
この記事を読めば、限られたDropsを最も効果的に使い、レベルアップするごとに着実にパフォーマンスを向上させ、Zwiftライドをさらに楽しむための道筋が見えるはずです!
なぜ重要?Zwiftのフレームとホイールが走りに与える影響
まずは基本から。Zwiftの機材がなぜ重要なのか、その性能は何によって決まるのかを見ていきましょう。主に影響するのは「エアロ性能」と「軽量性」です。
平坦での「エアロ」性能:空気抵抗を制する
Zwift内でも、速度が上がるほど空気抵抗は大きくなります。特に平坦なコースや下りでは、空気抵抗をどれだけ減らせるか(=エアロ性能が高いか)がスピード維持の鍵となります。エアロ性能が高いフレームやホイールは、同じパワーでもより速いスピードを出すことを可能にします。レースのゴールスプリントやタイムトライアルでは特に重要です。
登りでの「軽量性」:重力との戦い
一方、坂道を登る際には、空気抵抗よりも重力の影響が大きくなります。つまり、**機材がどれだけ軽いか(=軽量性が高いか)**が登坂スピードに直結します。Alpe du Zwiftのような長いヒルクライムでタイムを縮めたい場合、軽量なフレームとホイールの組み合わせが有利になります。
バランスが重要:コースによる使い分け
多くの場合、エアロ性能を追求すると機材は重くなる傾向があり、逆に軽量性を重視するとエアロ性能は犠牲になりがちです。そのため、完璧に両立する機材は存在しません。
平坦基調のコースならエアロ重視、山岳コースなら軽量性重視、アップダウンのあるコースなら両方のバランスを考慮する、といったように、走るコースの特性に合わせて最適な機材を選択することが、Zwiftでより速く走るための重要な戦略となります。
フレームとホイールの入手方法:Drop Shop、レベルアップ、チャレンジ
Zwift内で走行距離、獲得標高、ライドオンなどに応じて貯まるゲーム内通貨「Drops」を使って、様々なフレームやホイールを購入できるのが「Drop Shop」です。高性能なものほど多くのDropsが必要になります。Zwiftにログイン後、ガレージ画面からアクセスできます。まずはコツコツ走ってDropsを貯めることが基本となります。

レベルアップ報酬:特定レベル到達でアンロック
Zwiftでは経験値(XP)を貯めてレベルアップしていくと、特定のレベルに到達した報酬として、フレームやホイールが自動的に入手(アンロック)されることがあります。序盤で手に入る「Zwift Carbon」フレームや「Zipp 202」ホイールなどは、最初のステップとして有効活用しましょう。

チャレンジ達成報酬:「Tron Bike」などの特別な機材
特定のチャレンジ(ミッションのようなもの)を達成することで、特別な機材がアンロックされることもあります。最も有名で、多くのZwifterが目標とするのが、「Climb Mt. Everest Challenge」(エベレストチャレンジ:合計獲得標高50,000m)を達成すると入手できる「Zwift Concept Z1」、通称「Tron Bike(トロンバイク)」です。その性能は非常に高く、努力に見合う価値があります。
【レベル別】おすすめ機材購入戦略
ここからは、あなたの現在のレベル帯で「何を買うべきか」「次に何を目指すべきか」を、具体的に見ていきましょう。
レベル 1~10:スタートダッシュ!まずは基本性能アップ
このレベル帯では選択肢が限られますが、初期装備からの着実なアップグレードを目指します。
- フレーム候補:
- Zwift Carbon (Lv 6報酬): 無料で手に入る基本フレーム。まずはこれを活用。
- Specialized Allez Sprint (Drop Shop – 低価格帯): 少額のDrops投資で明確な性能向上を狙うなら最初の候補。
- ホイール候補:
- Zwift Classic (初期装備): スタート地点。
- Zipp 202 (Lv 8報酬) / Fulcrum Racing 3 (Drop Shop – 低価格帯): 初期ホイールからの堅実なアップグレード。
- 戦略:Drops貯蓄最優先! この段階では高額な投資は避け、レベルアップ報酬を活用しつつ、次のレベル帯での大きなアップグレードに向けてDropsを貯めることに集中するのが最も賢明です。
レベル 11~20:選択肢が広がる!高性能オールラウンダーを狙う
中級レベルに入り、Drop Shopで購入できる高性能な機材が格段に増えます。明確なパフォーマンス向上を目指し、バランスの取れた良い機材への投資を本格的に考え始める時期です。
- フレーム候補:
- Canyon Aeroad (Lv 10アンロック可 / Drop Shop – 中価格帯): このレベル帯で最も推奨されることが多い、非常に優秀なオールラウンドフレーム。高いエアロ性能とそこそこの軽量性を両立。
- Cannondale CAAD12 (Lv 11) / Canyon Ultimate CF SL (Lv 13): Aeroadより安価でバランスの取れた良い選択肢。
- ホイール候補:
- Zipp 404 (Lv 13) / DT Swiss ARC 62 (Lv 13): このレベル帯を代表する高性能オールラウンドホイール。平坦も登りも高いレベルでこなせます。
- 戦略:最初の本格投資&Tronチャレンジ開始! Canyon Aeroad + Zipp 404 (またはDT Swiss ARC 62) の組み合わせは、このレベル帯で入手可能な中で非常に強力かつ汎用性の高いセットアップとなります。まずはここを目指してDropsを貯めるのが定石です。また、**Tron Bikeチャレンジ(エベレストチャレンジ)**もこの頃から意識し始め、積極的に進めましょう。
レベル 21~30:専門性を追求!特化型機材も視野に
上級レベルに差し掛かり、さらに高性能で専門性の高い機材がアンロックされます。レースでの勝利や特定コースのタイム更新を本気で狙うなら、目的に特化した機材の購入も有効な戦略となります。
- フレーム候補:
- Specialized Tarmac Pro SL7 (Lv 20): 引き続き優秀なオールラウンダーの選択肢。
- Trek Emonda SL (Lv 22) / Cervelo R5 (Lv 24): 軽量性に優れたクライミング向けフレームの選択肢が充実。ヒルクライム重視なら検討価値大。
- Specialized Venge Pro (Lv 27): 高性能なエアロフレームも現実的な選択肢に。平坦レースでのアドバンテージを求めるなら。
- ホイール候補:
- Zipp 808 (Lv 25): 平坦番長の定番、高性能エアロホイール。
- Enve SES 4.5 (Lv 28): バランス型ホイールの中でも上位の性能。
- 戦略:目標に合わせた専門化! 自分の得意なコースや主戦場に合わせて、機材の専門性を高めることを検討します。例えば、ヒルクライム用に最軽量クラスのホイール(Lightweight Meilensteinなど、高レベル・高価格帯も視野に)を別途購入したり、平坦レース用にZipp 808を導入したり。Tron Bikeの獲得も、このレベル帯の重要な目標です。
レベル 30以上:頂点を目指す!最高峰の機材へ
最高レベル帯では、ゲーム内で入手可能なほぼ全ての最高性能機材がアンロックされます。文字通り、究極のパフォーマンスを追求できます。
- フレーム候補:
- エアロ: Specialized Venge S-Works (Lv 33), Cervelo S5 (Lv 34), Scott Foil (Lv 35) など
- 軽量: Specialized Aethos S-Works (Lv 34), Trek Emonda SLR (Lv 36) など
- バランス: Specialized Tarmac SL7 S-Works (Lv 35) など
- ホイール候補:
- エアロ: Zipp 858/Super9 (Lv 45/42) など
- 軽量: Lightweight Meilenstein (Lv 35) など
- バランス: Roval Rapide CLX (Lv 38), Zipp 454 NSW (Lv 40) など
- 戦略:究極の最適化! 目標とするコースやレースに合わせて**「最高の組み合わせ」**を追求できます。平坦用、登坂用、オールラウンド用と、複数の高性能セットアップを揃え、状況に応じて使い分けるのが理想形です。Tron Bikeもすでに強力な選択肢の一つとして活躍していることでしょう。
不動の人気「Tron Bike (Zwift Concept Z1)」の位置づけ
レベル進行に関わらず、Tron Bikeは常に重要な選択肢として念頭に置くべきです。
- 性能: トップクラスのエアロ性能と優れた軽量性を兼ね備え、ほとんどのコースで非常に高いパフォーマンスを発揮する万能バイク。
- 入手方法: エベレストチャレンジ(獲得標高50,000m)達成で無料入手可能。
- 戦略的価値: 特に中盤レベル(Lv 15~30程度)でTron Bikeを入手できれば、高額なDropsを使わずに最高レベルの機材性能を手に入れられます。Drop Shopでの購入計画を立てる際も、Tron Bikeの存在を考慮に入れると良いでしょう。
データはどうやって検証されている?
この記事で紹介している機材の性能差やランキングは、Zwift公式が発表しているものではなく、主にコミュニティによる献身的なテスト結果に基づいています。
標準テストコースでのタイム計測
有名な情報サイト「Zwift Insider」 をはじめとするコミュニティメンバーが、Zwift内の標準的なテストコース(例: 平坦コースのTempus Fugit 1周、登坂コースのAlpe du Zwift)を、同一パワー・同一体重の条件下で、機材だけを変えて繰り返し走行し、そのタイム差を計測・比較しています。
注意点:データは更新される可能性あり
Zwiftは定期的にアップデートされ、ゲーム内物理演算の調整や新しい機材の追加が行われることがあります。これにより、機材の相対的な性能が変わる可能性があります。 最新の情報を得るためには、Zwift Insiderなどの情報サイトを定期的にチェックすることをおすすめします。特に高額なDropsを使う前には、最新のテスト結果を確認するのが賢明です。
まとめ:レベルと目標に合った戦略的な機材選びを!
Zwiftで速くなるためには、日々のトレーニングに加え、レベルアップの段階に応じた戦略的な機材選びが非常に重要です。
- 序盤 (Lv 1-10): まずは焦らずDrops貯蓄を優先。
- 中盤 (Lv 11-20): 優秀なオールラウンダー(例: Aeroad + Zipp 404/DT Swiss ARC 62)への投資を目標に。Tron Bikeチャレンジ開始。
- 上級 (Lv 21-30): 自分の目標に合わせて機材の専門化を検討。Tron Bike獲得を目指す。
- 最高レベル (Lv 30+): コースや目的に合わせた究極の最適化と使い分け。
【レベル別 おすすめ購入戦略 まとめ表】
レベル帯 | フレーム戦略 | ホイール戦略 | 主な目標機材例 | 次の目標 / 備考 |
Lv 1~10 | 無料(Zwift Carbon) / 低価格(Allez Sprint) | 無料(Classic) / 低価格(Zipp 202/Fulcrum R3) | Zwift Carbon + Zipp 202 | 戦略:Drops貯蓄最優先。 Lv10以降のAeroad/Ultimateを目指す。 |
Lv 11~20 | バランス型(Aeroad/Ultimate/CAAD12) 購入検討 | バランス型(Zipp 404/DT Swiss ARC 62) 購入検討 | Canyon Aeroad + Zipp 404/DT Swiss ARC 62 | 戦略:最初の本格投資&Tronチャレンジ開始。 専門性の高い機材も視野に。 |
Lv 21~30 | 専門性追求(Emonda SL/Venge Pro等) or 継続(Tarmac Pro/Aeroad) | 専門性追求(Zipp 808等) or 継続(Zipp 404/DT Swiss ARC 62) | Tarmac Pro + Enve SES 4.5 (バランス), Emonda SL + Lightweight (軽量), Venge Pro + Zipp 808 (エアロ) | 戦略:目標に合わせた専門化&Tron Bike獲得。 Lv30以降の最高峰機材を見据える。 |
Lv 30+ | 最高峰から選択 (Aethos/Venge S-Works/Tarmac SL7/S5等) | 最高峰から選択 (Meilenstein/Zipp 858/Rapide CLX等) | Aethos + Meilenstein (最軽量), Venge S-Works + Zipp 858 (最速エアロ), Tarmac SL7 + Rapide CLX (万能) | 戦略:究極の最適化と使い分け。 コレクションも楽しみの一つ。 |
全レベル共通 | Tron Bike (Concept Z1) | Tron Bike (Concept Z1) | Tron Bike | 戦略的選択肢。 高レベル機材購入のDropsを節約できる可能性。非常に優秀なオールラウンダー。 |
最終的には、Zwiftを楽しむことが最も大切です。機材選びもその楽しみの一つと捉え、あなたのレベルや目標、そして予算に合わせて、賢く、ワクワクしながら最高のパートナー(機材)を見つけてください! Happy Riding!