「レース終盤のスプリントで勝ちたい」「アタックについていける脚が欲しい」「短い坂をパワフルに登りたい」
——そんな願いを持つサイクリストにとって、無酸素運動能力の向上は欠かせません。
無酸素運動とは、短時間で非常に高いパワーを発揮する運動のこと。Zwiftを使えば、このキツいけれど効果的なトレーニングに、自宅で計画的に取り組むことができます。
この記事では、Zwiftでの無酸素トレーニングの重要性から、あなたの目的に合った具体的なワークアウトの選び方、実践時の注意点までを詳しく解説します。
Zwiftでの無酸素トレーニングが重要な理由とは?
無酸素トレーニングは、レースでの勝負どころや厳しい局面で差をつけるために不可欠です。具体的にどのような能力が向上するのかを見ていきましょう。
- スプリント力: ゴール前やアタック時の爆発的なスピード。
- アタックへの反応: 集団からの急な加速に対応する能力。
- 登坂力: 短い急坂をこなすパワー。
- 高強度耐性: レース中のペース変化に対応し、回復する能力。
あなたの目標は?無酸素トレーニングの目的を明確にしよう
効果的なトレーニングのためには、まず自分が「何を強化したいのか」を具体的に設定することが大切です。あなたの目標に合わせて最適なワークアウトを選びましょう。
- アタックの繰り返しや、短い高強度への耐性をつけたい?
- 一発の最大スプリントパワーを高めたい?
- 数分間の高強度を持続する力を伸ばしたい(VO2 Max向上)?
- レース全体の動きに対応できる総合的な脚を作りたい?
【目的別】Zwiftおすすめ無酸素ワークアウト4選
ここからは、あなたの目的に合わせたZwiftのおすすめ無酸素ワークアウトを4つ、具体的な内容とともに紹介します。
ワークアウトの検索はWhat’s on Zwift?というサイトのWORKOUTSから検索すると便利です。
① アタックの繰り返し・短時間高強度への耐性UP:「The McCarthy Special」

- 特徴
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Zwiftの無酸素ワークアウトの代名詞的存在。FTPの150%を超えるような非常に短い高強度インターバル(30秒~1分程度)を、不完全な回復を挟んで繰り返します。
- 効果
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アタックや短い登坂を何度もこなす能力、いわゆる「インターバル耐性」が鍛えられます。
- 探し方
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ワークアウト検索で「McCarthy Special」と入力。
「60-90 MINUTES TO BURN」ワークアウトカテゴリにあります。
ワークアウトグラフを見ると、短く鋭いスパイクが連続しているのが特徴です。脚が燃えるようなキツさですが、効果は絶大です!
② スプリントの最大パワーUP:「Sprint Intervals」系ワークアウト

- 特徴
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10秒~30秒程度の全力、あるいはそれに近い超高強度スプリントと、3分以上の十分な回復を繰り返します。
- 効果
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純粋な最大パワー、ゴールスプリントに必要な爆発力を向上させます。
- 探し方
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ワークアウト検索で「Sprint」や「Neuromuscular」といったキーワードで探すか、「Short and Sharp」カテゴリをチェック。グラフでは、非常に高いパワーの短い棒グラフと、長い平坦な回復区間が対照的です。
③ 高強度での持続力UP(VO2 Max領域):「VO2 Max Intervals」系ワークアウト

- 特徴
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FTPの105%~120%程度の強度(Zone 5)で、2分~5分程度のインターバルと、同程度の回復を繰り返します。
- 効果
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最大酸素摂取量を高め、高強度を持続する能力を引き上げます。これも無酸素的な要素が強いトレーニングです。
- 探し方
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「VO2 Max」を含む名前のワークアウトを探しましょう。様々なバリエーションがあります。グラフでは、数分間の高いブロックが繰り返される形になります。息が上がり、会話が困難になる強度です。
④ レース実践力を総合的にUP:「Crit Crusher」トレーニングプラン



- 特徴
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これは単発のワークアウトではなく、クリテリウムレースに特化したトレーニングプランです。プラン内の各ワークアウトは、アタック、スプリント、閾値走など、レースで要求される様々な要素を組み合わせて構成されています。
- 効果
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レース中の激しいペース変化に対応するための総合的な脚力、特に無酸素能力と回復力を養います。力を向上させます。
- 探し方
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Zwiftの「トレーニングプラン」メニューから「Crit Crusher」を選択して開始します。プランに沿って日々のワークアウトに取り組みます。
無酸素ワークアウト実践時の重要ポイント【効果と安全のために】
高強度な無酸素ワークアウトの効果を最大限に引き出し、安全に行うための注意点をまとめました。
- 正確なFTP設定
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効果と安全性のために最も重要です。定期的にFTPテストを行い、最新の数値を設定しましょう。
- 十分なウォーミングアップとクールダウン
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怪我予防と効果最大化のため、それぞれ最低10~15分は行いましょう。
- 頻度と回復
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週に1~2回を目安とし、決して無理はしないこと。質の高いトレーニングのためには、十分な休息が不可欠です。
- 自分の体と相談
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その日の体調をよく観察し、辛すぎる場合は強度を調整したり、中止する勇気も持ちましょう。
さらに追求!カスタムワークアウトの活用
既存のメニューだけでなく、Zwiftのカスタムワークアウト機能を使えば、より自分に最適化されたトレーニングが可能です。特定の目的やレースコースに合わせて、インターバルの時間や強度を自由に設計してみましょう。
まとめ:Zwiftで賢く無酸素トレーニングを!
Zwiftを活用すれば、効果的な無酸素トレーニングが可能です。
この記事を参考に、自分の目標達成に向けて、計画的かつ安全にトレーニングプランへ無酸素ワークアウトを取り入れましょう。
スマートなトレーニングで、あなたのサイクリングパフォーマンスを次のレベルへ引き上げてください!